リペアを上手にするコツ

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おかげさまでピックアップ&デリバリーリペアサービスをはじめて1年が過ぎました。

ご用命いただいた皆様誠にありがとうございます。

これからもご近所サーファーのお役に立てる、小規模で、小回りのきく、リペア屋さんを続けていくので、応援よろしくお願いします。

ご依頼を直接受けているので当然そこには会話が生まれるのですが、皆さん結構自分でもリペアしてる事が分かりました。

そんなわけで、今日は自分でリペアする際に知っておくと良いことをまとめてみました。

削って、埋めて、また削り、仕上げを塗って、研ぐ

リペアの一連の作業はリペアキットの説明書やYouTubeでいくらでも解説あるので、ここでは深く触れません。

初級:しっかり乾かす

1番避けたいのは、海水をボードに閉じ込めてしまうという状況です。

厄介なのは、すぐには影響がないので気付けないという事です。しかし、年月が経つと必ず広範囲が茶色く変色しますしフォームが腐ってハクリなど、より重大な不具合が広範囲に発生します。

自分だったら海で壊れたサーフボードは持ち帰って真水で洗います。

海水って全然乾かないので、嘘みたいですが結構しっかり洗います。そして、しばらく乾かします。傷口が狭いとなかな乾かないので、修理する際に削り取る部分は先に削り取ったりする事もあります。

とにかくよく乾かす事が大切なので、洗濯物のようによーく太陽に当てて乾かしてください。

あるいは室内の空調が効いた場所でゆっくりと確実に乾かしていきましょう。

怪しいなーと思ったら、あと1週間。

それくらい完璧に乾かすのがポイントです。

初級:テープはリペアでない

知ってるがな!という方すいません。

でもテープを貼り続けている方、結構いらっしゃいます。

絆創膏みたいで気軽ですが、人間と違ってサーフボードに自然治癒力はありません。

なので、いつかは治さなきゃいけないし、テープが傷ついたり劣化すると隙間から水を吸い込み、気がついたらジュクジュクになっているという事もあります。

なのでテープはその日のサーフィンが終わったら、剥がした方がいいと思います。

早く乾かして、樹脂でコーティングしましょう!

もちろんソーラーレジンでもOKです。

初級:削りすぎに注意

オーバーサンディング、通称オバサン。

誰でもやりますが、研ぎ終わったサーフボードを指で押して容易に凹むようならオバサンしちゃってる可能性があります。

我々プロは何も無かったように曲面も平面も平らに戻さないといけませんが、リペア歴の短い方は、少し樹脂が残って膨らんでいるくらいは許容しましょう。

傷の周りを軽く削って、クロスを貼り付け、固まったら少し表面を滑らかにするくらいが無難だと思います。

オバサンに気づかず、そのまま使っていると、すぐにまた傷口から水を吸い始めますので、気をつけましょう。

中級:広く整える

例えば傷口が3cmだったとしたら、その倍くらいの広さを対象にリペアをしましょう。

傷がある場所だけのほうが無駄が無さそうですが、あえて少し広く削って樹脂をコーティングします。

そのメリットは2つあります。

一つ目は強度

二つ目は見た目

リペアして場所がまた壊れたという経験はありませんか?

それはリペアした場所周辺の強度の差が原因です。

例えばパテを使った場所はフォームより固くなります。そこだけ固くて強い状態です。

その場所が衝撃を受けるとパテとフォームの境目が割れます。言うなれば、お菓子袋のギザギザがあるのと無いのでは全然開けやすさが違うのと一緒で、強度の段差が大きいか小さいかで全然変わります。少し広めにコーティングすることで、強度の段差がソフトになり、壊れにくくなります。

見た目のためにも少し広めに対応するのが望ましいです。狭い範囲を削るよりも広い範囲を削ったほうが曲線がうまくつながります。

最初に書いたように削って、樹脂を盛って、また削る修理の工程にいて傷口周辺だけより、広くすると削りしろが残せます。

それを上手に使って、補強のための少しだけ周囲より樹脂が残った場所をフェードさせながら馴染ませます。

マニアックな話ですいませんw

中級:サンディングブロックを使う

サンディングブロックっていうと、なんかプロっぽいですが、コンパネのかけらでもツーバイフォーのかけらでもOK。

硬めの木のかけらを準備しましょう。

大工道具のカンナみたいに使うんです。

樹脂を盛るとそこだけ高くなりますよね。

そこだけ削りたいですよね。

むしろ高いところ以外を削っちゃうと、オーバーサンディングになっちゃいますよね。

硬い木にサンドペーパーを巻きつけて使うと、「高いところ」だけにサンドペーパーが当たります。

スポンジやゴムのように柔らかいものだと、高いところも低いところも削っちゃうんです。

マニアックな領域になると、硬い木、バルサみたいな柔らかい木、そして硬めのスポンジや柔らかいスポンジなど色々な道具を駆使して品質と効率を良くしますが、まずは硬い木のブロックで平に仕上げる事を意識すると良いと思います。

上級:ポリッシャーを買う

この記事をここまで読んだ人は、もうポリッシャー買っちゃいましょう。

ポリッシャーは車の修理や研磨で使われるマシンですが、これがサーフボードリペアでも最高の使えます。むしろこれ1台でOK。

ポリッシャーは回転数の調整ができるので、幅広いサンディング作業がこれ1台で出来ます。

クラッシュした部分を削り取るのも

盛った樹脂を削り取る形成作業も

パッドを変えれば、研磨作業も

ぜーんぶこれだけで行けますし、オールラウンドだからといって中途半端じゃありません。

実際、自分もリペアの8割はこのマシンでこなしています。

ポリッシャー以外に、ディスクグラインダーという選択肢もありますが、グラインダーは回転数が早すぎて荒削りには良くても、細かな作業には向きません。

一気に削れてしまうので、とてもじゃ無いけど仕上げなんて無理!

リペアキャリア初期(高校生時代)は、行きつけサーフショップにあったグラインダーとサンディングブロックで全て賄っていましたが、今はほぼポリッシャーだけしか使いません。

結論から言えばリペアのクオリティーは、どれくらい正確にマシンを使えるかで決まります。

言い方を変えると、如何に手を使わず、マシンだけで仕事を進められるか?

マシンを意のままに操れるか?

ピンポイントに当てて、イメージ通りに形成や研磨が出来るか?

これにつきます。

もちろんクラッシュした場所をどうリペアするかという診断、樹脂に入れる硬化剤の量、エアーブラシの調色など大切な事はたくさんありますが、形成や研磨は全てのリペアで必ずとおる工程ですし、熟練度によって完成度と時間が最も異なります。

早くて正確な作業が出来ると楽しいですよ。

ポリッシャーが使えるようになったら、リペア屋さんはじられますよ。

ただし、

ポリッシャー本体にはパッドがありません。

作業に適したサンドペーパーも必要です。

パッドはいずれDIYで自分好みのものを自作する日が来ると思いますが、それは開業後で大丈夫。

近くサンドペーパーとパッドに関する記事も作成しますので、一部のマニア層は乞うご期待!

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